意外な反応。
「素晴らしいよ。流石だ。」
、、、えっ⁈
予想外すぎる答えだった。
素晴らしい??
ティッシュ配りが?
そりゃ、
良い仕事だと思うが
9つの会社を経営している
スーパービジネスマンのミツさんが、
ティッシュ配りを素晴らしい??
本心なのか?
そう一瞬疑ってしまうくらい
意外な反応だった。
「え?素晴らしいんですか?ありがとうございます。でもティッシュ配りですよ?」
私は申し訳なさそうに言った。
ミツさんは、
「ティッシュ配りをして、それから営業をかけて契約を取る。素晴らしいじゃないですか!間違いなく営業マンですよ!というよりは、一番営業マンですよ!」
と、言うとグラスを持ちハイボールを飲んだ。
私は、
「そういっていただけると、有り難いです。頑張ります!!」
「いや〜さすがだ。嬉しい!そういう仕事を東京に来て1発目でしてくれるのは有り難いよホントに。ありがとう^ ^」
ミツさんは、手をスッと出し握手を求めた。
私はすぐに両手でミツさんの分厚く優しい右手を、グッと握った。
ミツさんが、
なぜティッシュ配りを素晴らしい!
と言ったのかは飲み進めて行くうちに
分かってきた。
購買意欲が元々ない通行人に
ティッシュを差し出し
その場で商品説明を短く伝え、
それから営業を進めて行く。
そして商品、製品の良さを伝えて
納得して契約してもらう。
その人達は、
家を出るときに
『あ、今日Wi-Fi契約しよ』
なんて思って家を出てないはずです。
実際そういう人が9.5割です。
探してたー!とか、
必要としてたー!なんて言う人は
ほとんど居ないです。
そういう人達に、
営業をし契約していただく。
大事なのは
『納得して契約、購入』してもらう事。
じゃなければ、
ただの詐欺師です。
なので、
このティッシュ配りをし
営業をかけWi-Fiを売る!
というのは、ミツさんにとって
素晴らしい仕事なのだと
そう考えました。
やはりスーパービジネスマンは
見る角度が違うんだな。
そう思い知らされた瞬間だった。
地元、
宮古島を悪くいうわけじゃないが
帰省して
仕事何してるの??と聞かれ
なんて言ったら
完全に笑われるか、馬鹿にされるだろう。
それは宮古島に限らず
普通の人はそうかもしれません。
私も最初は、
馬鹿にされる。叱られる。
と思ったからミツさんにも
言いづらかったのだ。
だけど、違うんだ。
良い仕事なんだ!素晴らしい仕事なんだ!
そう思ってからは、
ティッシュ配りのその仕事が
誇らしく思えた。
今後もずっと、
ミツさんと付き合っていきたい!
叱られても
例え、蹴られたとしても
絶対この人についていきたい!
そう思った瞬間だった。
「ミツさん、本当にありがとうございます。」
私はしっかり伝えた。
ミツさんは、
「いいよ、いいよ。飲みましょうよ!なんか男子2人で昼から飲んで食べ飲みより話ばっかりして、女子会みたいだね^ ^気持ち悪い」
と、笑いながら言った。
気づけば、
店内のBGMが聞こえづらくなっていた。
時計を見れば18時
私の仕事の話だけで、約3時間話していた。
しかしその女子会は
まだまだ続いた。
恐ろしいくらい
時間は早く進む。
あまり、時間よ止まれ!!
なんてメルヘンチックな事は思わないが
その時は女子会だったせいなのか、
そう思ってしまった。
では、また次回。